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治療すれば大丈夫と思っていませんか?

2024.03.13

コラム

歯を失う原因はいろいろあります。でも、その多くには共通点があります。
それは、前に治療したことがあるということです。
過去に治療して治ったはずの歯にトラブルが生じ、治療を繰り返すことで歯を失っていくのです。
なので歯を失わないためには、治療する歯を減らすことが大切です。

今、自分の歯は何本ありますか?治療した歯は何本あるかわかりますか?
この質問に答えられない患者さんは意外といらっしゃいます。
いつ、どんな状況で治療が必要になったか考えてみましょう。
いままでのやり方でいいのか、このままいくと将来どうなるか考えることは大切ですね。

例えば、虫歯の治療について考えてみましょう。
穴が空いている=虫歯 と思っていませんか?
実は虫歯は穴が空く前から始まっています。
虫歯はどうやってできるのでしょうか。
細菌は甘いものが大好きで、それを食べると酸を産生します。この酸が歯を溶かすのです。
でも最初は歯の表面からミネラルが溶け出す程度。その後しだいに歯の表面が薄くなり、黒く透けて見えるようになります。
そこへ食事などによって嚙む力が加わり、穴が空きます。
穴が空く前にもっと早い段階でむし歯に気づけたら、治療せずに済みますよね。

治療が必要だとしても、すぐに行うのが望ましいとは限りません。
歯には「再石灰化」と言って溶け出た部分を修復する力があります。一度お口の環境を整えておくなら、全て再石灰化しないとしても削る面積を少なくできるかもしれませんし、歯肉も引き締まってより正確な治療が可能になります。

執筆者

歯科衛生士