インプラントの使い心地は?
2024.12.11
食べ物の味覚や食べたときの感触は変わらないでしょうか?
インプラント治療を検討している方から、よく「インプラントを入れた後、食べ物の味や感触が変わるのでは?」という質問をいただきます。食事の楽しみは味覚や噛んだ感触にも大きく影響するため、心配されるのは自然なことです。しかし、結論から言うと、インプラント治療後に味覚や感触が大きく変わることはほとんどありません。
むしろ改善されることが多い!
インプラントを装着することで、食事の際の感覚がむしろ改善される方が多いです。特に、総入れ歯を使用していた方や、部分入れ歯やブリッジによって十分に噛むことができなかった方にとって、インプラントにすることで食事がより楽しくなり、食べ物をおいしく感じるようになることがよくあります。入れ歯で口蓋が覆われて味や温度が感じにくかった場合は、インプラントによってこれらの感覚も取り戻せるでしょう。
インプラントと天然歯の違い:歯根膜の役割
まれに、インプラントを入れた後に「噛んだ感触が少し鈍くなった」「味が落ちたように感じる」とおっしゃる方もいます。これには、天然歯にある「歯根膜」という組織が関係しています。天然歯は歯根膜というクッションの役割を持つ組織によって顎の骨に固定されており、この膜が噛む感覚を脳に伝える役割を担っています。しかし、インプラントにはこの歯根膜がないため、噛む感覚が少し異なると感じることがあるのです。
インプラントの噛む感覚と慣れ
インプラントは人工歯根が直接顎の骨に埋め込まれているため、歯根膜のようなセンサー機能がありません。そのため、噛んだときに天然歯ほどの「沈む感覚」がない分、強く噛みすぎてしまう傾向があります。これによって、初めのうちは「感覚が違う」と感じるかもしれませんが、次第に慣れていくことがほとんどです。また、噛み合わせに違和感がある場合は、ミクロン単位で調整することによって快適な感覚を取り戻すことができます。
噛み合わせの重要性
インプラント治療後の噛み合わせは非常に重要です。強く噛みすぎてしまうことで、インプラント自体や周囲の歯に過度な負担がかかる場合があります。このため、つきみ野歯科医院では、噛み合わせの調整をミクロン単位で丁寧に行い、インプラントを長く快適に使用できるようにしています。適切な調整を行うことで、違和感を最小限に抑え、より自然な感覚で食事を楽しめるようになります。
まとめ
インプラント治療後に味覚や感触が大きく変わることはほとんどありません。むしろ、入れ歯やブリッジによる不便さが解消され、食事がより楽しく感じられるようになる方が多いです。もし噛み心地に違和感を感じる場合でも、噛み合わせの調整を行うことで改善することができます。つきみ野歯科医院では、患者様の快適な食生活をサポートし、長期的にインプラントが良好に機能するよう全力でお手伝いしています。
執筆者
つきみの歯科医院
副院長
2004年神奈川歯科大学歯学部 卒業。
2011年からつきみ野歯科医院に勤務して以来、地域の皆様の”歯の健康”をお守りしてまいりました。
スタッフブログでは当院の診療内容についてや、スタッフ、医院の様子なども楽しく更新していきますので、 ぜひ御覧ください。